免疫力の向上と維持
2020年、COVID-19が世界中で猛威を振るい続けていますが、最終的には薬剤でも医療従事者でもなく私たち自身の力で、ウィルスに打ち勝たなければなりません。そのためにも、日頃から免疫力に対する意識を高めておくことは、とても有効です。
免疫力とは、体内で発生した異物を見つけて撃退し、自分の身体を守る力のことです。免疫力が低いと様々な病気かかりやすくなってしまいます。ですので、普段から免疫力を高めておくことがとても大切です。
東洋医学では、症状を抑えることではなく、私たちが本来備え持つ治癒力を引き出すことで、病気を治そうとします。この病気を治そうとする力が免疫力です。免疫力を低下させる要因としては、主に「気・血」のトラブルが考えられます。気と身体の生命エネルギーで、これが不足したり滞ると、身体が弱くなり病の原因となるものを跳ね除けられなくなります。また、身体に栄養を巡らせる血が不足すると、あらゆるダメージから身体を回復することができずに、免疫力が低下します。
１．副交感神経を優位にして、自律神経のバランスを整える。（日常生活の中でストレスを感じていると、交感神経が優位である為。）
2．体温を高めて、高酸素状態にする。
今日から始める10項目
2．体を温める食材を摂る・・・①ネギ、ショウガ、トウガラシ等の薬味やスパイスを取り入れる。②カボチャ、サツマイモ、サトイモ、ブロッコリー、小松菜等の冬野菜を摂取する。③レンコン、ゴボウ、人参、ジャガイモ等の根菜を摂取する。
3．腸内環境を整える食材を摂る・・・私たちの免疫細胞の70％は腸内にあります。①みそ、しょうゆ、納豆、ぬか漬け等の発酵食品を摂取すると、腸内細菌のバランス（善玉菌：悪玉菌：日和菌＝２：１：７）を調整してくれます。②野菜、キノコ類、海藻類、玄米等の食物繊維を摂取すると、胃腸の活動が活発になり、自律神経は副交感神経に優位に働き、活性酸素を体外へ排出してくれます。
4．目の緊張をほぐす・・・目を酷使することは、緊張状態が高まり交感神経が刺激されて全身の血行が悪くなります。ですので、1時間に1回は休憩を取り、目のこりをほぐしてあげることが必要です。姿勢を正して楽な状態でゆっくりと眼球だけで、上下、左右、右回し、左回しを行うことがとても有効です。
5．爪の生え際のつぼ（井穴）を押す・・・自律神経のバランスを整え、免疫力を向上させてくれます。手足の井穴を1日3回、20秒ほど押す。親指・・・呼吸器系、人差し指・・・消化器系、中指・・・耳の症状、薬指・・・軽度の鬱や倦怠感、小指・・・肩こりや腰痛。
6．体温＋4℃の入浴習慣を取り入れる・・・身体を温めて免疫細胞が働きやすい状態にしてあげる。10分間ほど浸かる、浸かり過ぎやお湯の温度の低下には注意が必要です。
７．睡眠のリズムを整える・・・睡眠のリズムを一定にすることによってリンパ球の数が増え、自律神経のバランスが整ってきます。①7～9時間の睡眠時間、②就寝時間を一定にして、午前0時には寝る、③仰向けの状態で寝ることで、自律神経が安定し、成長ホルモンの分泌が促され、睡眠の質が上がり、免疫力の向上へと繋がります。
8．笑うこと・・笑うことで、・顔の筋肉を動かし腹筋にも刺激を与えます。筋肉を使うことは、熱が発生し体温が上がることで免疫力を高めます。口角が上がるだけでも脳は笑っていると判断して、リンパ球の数が増え免疫力が上がります。
9．自分を縛りつけない・・・限度を超えたマイルールはストレスになります。自分を許せる程の心の余裕を持つことが大切です。
10．リラックスし過ぎない・・・免疫には、交感神経と副交感神経のバランスが大切です。リラックスし過ぎて、副交感神経が過度に優位なのもかえって体調不良を呼び起こす原因になることもあるので注意が必要です。生活のリズムを整えることが大切です。
交感神経と副交感神経
副交感神経・・・主に緊張をほぐし、心身をリラックスさせ、心拍数や血圧を安定させ、免疫関わるリンパ球の数を増やす働きがあります。
この2つの神経のバランスが整うことで、免疫が正常に働いてくれます。