色と光の関係

 色とは、光源と物体と人間によって、生み出される視覚のせかいです。そして色は、赤・白・黒などの色名として、あらわされます。つまり、この3つの要素のうちいずれかが変化すると色も変わることになります。

 

 色を見るための光は、テレビやラジオ、携帯電話などの電波や、レントゲン写真のエックス線、赤外線や紫外線などと同じ電磁波の一種です。

 

 電磁波には波のように振動して進む性質があります。この波の山と山の長さを「波長」と呼び、波長の長さによって見える色が変化します。人が見ることのできる電磁波は、「可視光」と呼ばれます。可視光の波長は、約380~780nm(ナノメートル)の範囲になります。この範囲うちで波長が長い光は赤く見え、波長が短くなるにつれて、橙・黄・緑・青・青紫の順に変化して見えます。

色を見る

 眼に到達した光は、黒目(虹彩)の中心にある透明で小さな穴(瞳孔)から水晶体を通り、眼の内側に広がる網膜という薄い細胞層に到着します。

 

 網膜には、明るい場所ではたらく錐体と、暗い場所ではたらく杆体という2種類の視細胞があり、光は、そこで受け取られます。

 

 錐体では、光の3原色であるRGB(レッド・グリーン・ブルー)が、測り取られます。そして、錐体から出力された色信号は、神経節細胞へと運ばれます。ここでは、RGB情報が、心理4原色である赤・黄・緑・青の向かい合う2対の反対色においてどちらの色みであるかの分類が行われます。色信号を伴った光は、網膜から脳におくられます。

 

 脳は、その光が、色相・明度・彩度においてどのような色であるか?また、どの様な系統の色であるか?の分類を行います。

色が見えるまで

表面色・・・光が赤いリンゴに当たると、赤く感じられる長い波長の光が多く反射され、それ以外の波長の光はリンゴに吸収されます。そして、リンゴから反射した光は、眼に到着し網膜で受け取られ、各細胞により何段階もの分析をされた結果が脳へと伝わり、赤い色を見ることができます。

 

 

透過色・・・ステンドグラスやガラス等を透過した光が目に入り、認識する色をいいます。

 

 

光源色・・・ネオンサイン・花火・夕陽などの光源自体が発する光が眼に入り、認識する色をいいます。また、光源が物体を照らした時に、その物体の色の見え方に及ぼす性質のことを「演色性」といいます。