色相・明度・彩度
私達が色を見る時、その色から様々な色みと明暗、鮮やかさの印象を受けます。
これらの色は、大きく2つに分類されます。
有彩色・・・無彩色以外のすべて色
更に、色の3属性と呼ばれ色相・明度・彩度で、表示されます。
色相・・・赤・黄・緑・青といった色の違いです。色相を順序だてて、円環状に配置したものを色相環といいます。
明度・・・色の明るさの度合いのことをいいます。無彩色であれば白が最も明度が高く、黒が最も明度が低い色になります。
彩度・・・色の鮮やかさの度合いを表します。冴えた鮮やかな色は彩度が高く、鈍くくすんだ色は彩度が低いという事になります。無彩色は、彩度を持ちません。
色の表し方には、3属性に基づいた様々な色彩体系が存在します。
マンセル表色系
マンセル表色系・・・1905年にアメリカの画家アルバート・マンセルにより発表された表色系です。マンセルは、色を知覚的等歩度(色と色との間の見た目が等間隔になること)になるように目盛を定めた。マンセル表色系では、色相をヒュー(Munsell hue:H)、明度をバリュー(Munsell(Munsell value:V)、彩度をクロマ(Munsell chroma:C)と呼び、それぞれH、V、Cの記号を用いて表記します。
*この全10色相を円環状に並べたものがマンセル色相環です。更に各色相は10等分され、5の番号がその色相の代表色となります。
V(マンセル バリュー)・・・マンセル色立体の中央の無彩色の無彩色の軸の最下部に光を100%吸収する黒:V:0とし、最上部に光を100%反射する白:V:10として、その間を等分割しています。
C(マンセル クロマ)・・・無彩色をC=0として、最大彩度はC=14として、その間を等分割しています。マンセル色立体では、外側にいくほど彩度が高くなります。
マンセル表色系での色の表記は、3属性に与えられた記号と番号を「色相 明度/彩度(H V/C)」の順で表記します。
(例)・・・5R 2/8
無彩色の場合は、明度の前にNを付けて表します。
(例)・・・N8
色相とトーン
色の3属性で色を配列させる方法の他に、色相とトーンという2つの要素から、色を分類する「PCCS表色系」があります。PCCS表色系(Practical Color Coordinate)は、1964年に(財)日本色彩研究所が発表した表色系で、配色や利便性を考慮したシステムです。
PCCS表色系では、色相(hue)と色調(トーン:tone:明度と彩度を合わせた概念)を用いて表します。
トーンは、有彩色12種類・無彩色5段階に分類されます。